ADHDと学習障害を抱える児童の支援について

学習障害はADHDを抱える児童が同時に抱えやすい問題です。どちらかと言えば、ADHDが主体であり、学習障害はその症状として表面化します。学習障害を単体で抱える児童はむしろ全体的に少なく、先天的な障害やコンプレックスが引き金となって不登校や学習面の躓きが表れるケースが多いです。
ADHDの子供たちは基本的に落ち着きがありません。授業が終わるまで集中力が続かないのが特徴の一つです。もともと不真面目な生徒というよりも、本人さえもADHDの特性を理解しておらず、無意識的に注意散漫になったり、私語や立ち歩きなどの行動が出ているだけなので、教師や保護者が頭ごなしに叱責しても、学習障害は直るどころか、むしろ悪化しかねません。

学習障害を直接直そうと試みるのではなく、看護師はADHDの特性を理解して発達障害による不適切な行動をいかにしてよい方向に置きかえるかといったコーチングのやり方を改善しなければなりません。児童の心に寄り添い、自分自身のハンディキャップを正しく解釈できるお手伝いを支援しましょう。
看護師が直接勉強を教えることは困難なので、メタ認知や認知行動療法や森田療法など、医療の専門家として色々なカウンセリングの手法を組み合わせて、児童の認知のゆがみを改善し、新しいライフスタイルと柔軟な学習スタイルの確立を遠くからアシストすることが要です。
看護の現場において特別扱いをする必要はありませんが、児童の心身に合わせて表現方法を工夫したり、保護者と密接に連絡を取り合ってコーチングを施すのが合理的な支援の形と言えるでしょう。

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